数回に渡り多機種に移植されてきては必ず購入してきた初代電脳戦機バーチャロン。
記念すべき初の移植はセガサターンでの登場だった。
実家の押入れにしまいっぱなしで15年くらいはプレイしていないが、
当時を思い出しながら綴ってみる。
発売日前日にゲット
前回の投稿をした後に思いだしたが、サターン版バーチャロンは発売日当日ではなく、前日に入手していたのだった。
今は亡き地元の怪しいゲームショップは、
発売日前日にゲームを販売する店だったのでそこで購入することにしたのだ。
事前にツインスティックも予約しておき、合計一万円前後で購入したと思う。
今思えば、どこからその金を調達できたのか不明だが
万引きなどの犯罪は一切やっていないはずなので、
おそらく貯めていたお年玉などを使ったのだろう。
セガサターン版バーチャロンが発売する前に、
何かの付録についてた「フラッシュセガサターン おちかづき編」という体験版CDに
バーチャロンのムービー(プレイはできない)が収録されており、
発売まで待ちきれなかった自分はそれを何度も再生していたものだ。
確かこれをCDプレイヤーにセットすると、
SLCつまりバイパー2ステージの曲を聴くことができたはずだ。
SLCはアーケード版をプレイしていて一番好きな曲だったので、
こちらも何度もループさせて聴いていたことを覚えている。
肝心のゲーム内容がアーケード版と全く違う
それくらい楽しみにしていたセガサターン版バーチャロンだが、いざプレイしてみると、内容はとても残念な出来だったのだ。。
当然グラフィックについては、当時のモデル2基板の再現は到底不可能と思っていたので、
背景が一枚の絵、つまり3Dで描かれていない点や、
グリーンヒルズ(ステージ4ベルグドルステージ)の丘が再現できていない点、
キャラのグラフィックが簡素化されている点などは
サタマガ(雑誌)で事前にわかっていたことなので特に気ならなかった。
またサウンドもCD直接再生のような形式で
バーチャロンサウンドが堪能できたので文句なしだった。
問題は肝心のゲーム内容だ。
アーケード版のプレイヤーなら1プレイ目からすぐに違和感を感じただろう。
自分が特に気になった点としては・・・
・ダッシュ攻撃時の敵の補足が強すぎて、すれ違った後でも弾が当たってしまう。
・しゃがみ撃ちのホーミング性能が上がりすぎて避けることができない。
・誘導兵器のホーミング性能が格段に向上している。
といったような、攻撃の当たりやすさが大幅に変更されてしまっている点で、
これらの影響でドルカス、ライデン、ベルグドルなどの重量級は
対人戦では何もできなくてはまってしまう。
特にテムジンはダッシュRWとしゃがみRWだけで
どの機体相手にも楽に勝ててしまうというバランスの悪さだった。
ツインスティックについて
セガサターン版ツインスティックについても触れたいと思う。
当時のアーケードのレバーは自分の周りには3タイプが存在していた。
・DXツイン筐体に使われていたもの
→レバーが少し大きめだが、構造がしっかりしておりニュートラルに入れ易い。
静電気が多々発生する。
・バーサスシティーに使われていた純正レバー
→ニュートラルに入らない、ボタンがすぐに壊れてしまう最悪なレバー
・バーサスシティーに使われていた非純正レバー(おそらく三和製)
→DXとバーサスシティー純正の中間的存在で、ニュートラルにもそこそこ入り易い。
3つの中ではDX筐体のレバーが一番操作性に優れていたので、
セガサターン版ツインスティックもそれに近いものを望んでいた。
実際にセガサターン版ツインスティックを使用してみると、
レバーのスプリングが硬いにも関わらず、
土台自体が軽量のため、操作中に浮いて(持ち上げて)しまって非常に苦労した。
これについては真ん中に鉄アレイを載せることにより浮いてしまう問題の対策を行った。
レバー自体は非常に握り易く、トリガーやボタンも押しやすかった。
アーケードレバーに比べると良い点が多かったため惜しい出来だったと思う。
(後にドリームキャスト版ツインスティックにて硬さの点は改善されるが耐久性に問題が出る事に)
セガサターン版に慣れすぎてアーケード版で連敗
とにかくゲーム内容がアーケード版とは全くの別物になってしまったセガサターン版バーチャロンなのだが
当時学生で金のなかった身としては、
画面分割で友達と何度も対戦ができたり、
適当にCPU戦をプレイできたり、ヤガランデで遊べたりなど、
何だかんだで楽しんでいた部分もあった。
しかし、その思いもすぐに飛んでしまうことが起きた。
しばらくゲーセン離れをしていて、久しぶりにアーケード版で対戦をした時のことだ。
セガサターン版に慣れすぎて、相手に弾が全く当てられない事に気づいたのだ。
前述の通りダッシュ攻撃などは適当に出すだけで当てられるサターン版と違い、
アーケード版はスレ違いなどもしっかり計算しないと全く当てることができないのだ。
結局その日はボロ負けして、サターン版をやらないよう決意したのを覚えている。
XBAND版(セガサターンの通信対戦)があった事を知っているだろうか
しばらくサターン版から離れてアーケード版ばかりをプレイしていたのだが、ふと立ち寄った電気屋の中古サターンソフトコーナーに
セガサターンモデムというものが、投げ売り価格で売られているのを発見した。
セガサターンマガジンを読んでいたので、XBANDという通信対戦で
バーチャファイターリミックスやバーチャロンができることは知ってはいたのだが、
懲りたサターン版をわざわざ有料でやるのも馬鹿らしいし、
モデムを買う金もないしと思って避けていたのだが、
あまりに売れていないのか、かなりの投げ売り価格だったため、
魔が差して買ってしまったのだ。
XBANDというものは、プリペイドカードをモデムにセットして、
対戦相手に電話をかけるような形で、
接続を行い対戦をするようなものだったと記憶している。
(つまり対戦料はプリペイドカードで支払い、電話代は別途NTTに払うという形式)
現在のXBOXやPS3のアカウントのように、
プロフィールの掲載や、メールのやり取りを行うことができるという、
今考えてみると当時としては結構すごいシステムだった。
サターン版のバランスの悪さの中でも、自宅で対戦ができる喜びや
XBANDというツール自体を楽しんでいた部分があり、
しばらくXBAND版をプレイし続けることになった。
しかし、現在のネット対戦とは異なり、相手に電話をかけて対戦を行う形式のため、
対戦相手が遠隔地の場合で長時間の対戦を行うと、
電話代がとんでもない額になってしまうのだ。
それにより親に怒られるということがあり、だんだんとプレイ回数が減っていった。
そして、また久しぶりにアーケードに戻り対戦をすると
弾を当てることができなくなるという2回めの後悔をすることになったのだった。。
なんだかんだでセガサターン版バーチャロンは楽しかった
こうして長々と思い出したことを綴っていると、サターン版バーチャロンにはひどい目にあって最悪だったということを書くつもりだったが、
結構いい思い出だったんだなと、気付かされてしまった。
©SEGA CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME
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